はじめに
こんにちは、たけし君!今日はWindows 11のPCでDockerを使ってPythonの開発環境を構築する方法を説明するね。Dockerを使えば、環境構築がずっと簡単になるし、環境の汚染も防げるんだ。一緒にやってみよう!
シナリオ
たけし君は、Windows PC上でPythonの開発を始めたいけれど、環境構築に不安があるんだね。直接PCにインストールすると後で面倒だし、依存関係とかも気になるよね。そこで、Dockerを使って手軽に環境を構築する方法を教えるよ。
実行例(WSL2のインストール)
まず、Docker Desktopを動かすために必要なWSL2(Windows Subsystem for Linux 2)をインストールしよう。
- PowerShellを管理者権限で起動
- スタートメニューから「Windows PowerShell」を右クリックして、「管理者として実行」を選択する。
- WSLの有効化
- POWERSHELLで、次のコマンドを実行して、WSLを有効化する。
dism.exe /online /enable-feature /featurename:Microsoft-Windows-Subsystem-Linux /all /norestart
- 仮想マシンプラットフォームの有効化
- POWERSHELLで、次のコマンドを実行して、仮想マシンプラットフォームを有効化する。
dism.exe /online /enable-feature /featurename:VirtualMachinePlatform /all /norestart
- PCの再起動
- コマンド実行後、PCを再起動する。
- WSL2を既定のバージョンに設定
- 再起動後、PowerShellを管理者権限で再度起動し、POWERSHELLで、次のコマンドを実行する。
wsl --set-default-version 2
実行結果(WSL2のインストール)
- ステップ2・3のコマンド実行後、以下のメッセージが表示される。
操作は正常に完了しました。
- ステップ5のコマンド実行後、以下のメッセージが表示される。
既定のバージョンのWSLが 2 に設定されました。
解説(WSL2のインストール)
WSL2は、Windows上でLinuxを動作させるための仕組みだよ。Docker DesktopはWSL2上で動くから、まずこれをインストールする必要があるんだ。PowerShellでコマンドを実行して、必要な機能を有効化しているんだよ。
実行例(Docker Desktopのインストール)
次に、Docker Desktopをインストールしよう。
- Docker Desktopのダウンロード
- Docker公式サイトにアクセスし、「Docker Desktop for Windows」をダウンロードする。

- インストーラーの実行
- ダウンロードした「Docker Desktop Installer.exe」をダブルクリックして実行する。
- インストールオプションの確認
- インストール画面で、「Install required Windows components for WSL 2」にチェックが入っていることを確認し、「OK」をクリックする。
- インストールの完了
- インストールが完了するまで待つ。完了後、「Close and Restart」をクリックしてDocker Desktopを起動する。
実行結果(Docker Desktopのインストール)
- インストールが完了すると、タスクバーにクジラのアイコンが表示される。
- 初回起動時に、利用規約への同意画面が表示されるので、「Accept」をクリックする。
- 「Docker Desktop is running」と表示されれば、インストール成功だよ。
解説(Docker Desktopのインストール)
Docker Desktopは、Windows上でDockerを使うためのアプリケーションだよ。これをインストールすることで、簡単にコンテナを操作できるようになるんだ。インストール時にWSL2関連の設定も自動で行ってくれるから安心だね。
実行例(Python開発環境の構築)
最後に、Pythonの開発環境をDockerで構築しよう。
- プロジェクトフォルダの作成
- 任意の場所に新しいフォルダを作成する。例:
C:\Users\YourName\python-docker
- docker-compose.ymlファイルの作成
- 作成したフォルダ内に「docker-compose.yml」という名前のファイルを新規作成し、以下の内容を記述する。
yaml version: '3'
services:
python:
image: python:3.9
volumes:
- .:/app
working_dir: /app
tty: true
- コマンドプロンプトでフォルダに移動
- 「コマンドプロンプト」または「PowerShell」を起動し、作成したフォルダに移動する。
powershell cd C:\Users\YourName\python-docker
- Docker Composeでコンテナを起動
- 次のコマンドを実行して、コンテナを起動する。
powershell docker-compose up -d
- コンテナに接続
- 次のコマンドを実行して、コンテナ内に入る。
powershell docker-compose exec python bash
- Pythonのバージョン確認
- コンテナ内で次のコマンドを実行する。
bash python --version
実行結果(Python開発環境の構築)
- ステップ4のコマンド実行後、以下のメッセージが表示される。
Creating network "python-docker_default" with the default driver
Creating python-docker_python_1 ... done
- ステップ5で、プロンプトがコンテナ内に変わる。
root@コンテナID:/app#
- ステップ6のコマンド実行後、Pythonのバージョンが表示される。
Python 3.9.x
解説(Python開発環境の構築)
docker-compose.ymlの説明
version: '3'
:Docker Composeのバージョン指定。services
:サービス(コンテナ)の定義。python
:サービス名。任意の名前でOK。image: python:3.9
:使用するDockerイメージ。ここではPython 3.9の公式イメージを指定。volumes
:ホストの現在のディレクトリをコンテナ内の/app
にマウント。working_dir: /app
:コンテナ内での作業ディレクトリを設定。tty: true
:ターミナルを割り当てる。
コマンドの説明
docker-compose up -d
:定義したコンテナをバックグラウンドで起動。docker-compose exec python bash
:起動中のpython
コンテナに接続。python --version
:Pythonのバージョンを確認。
なぜDockerを使うのか
Dockerを使うと、環境構築が簡単で、環境の汚染も防げるんだ。同じ環境を他の人とも共有しやすいし、バージョンの違いによるトラブルも減るよ。
まとめ
これで、Windows 11上でDockerを使ってPythonの開発環境を構築する方法がわかったね。Dockerを使えば、手軽に環境を作成・削除できるし、安心して開発が始められるよ。
最後に
何か分からないことや気になることがあったら、いつでも遠慮なく聞いてね。一緒に頑張っていこう!
確認環境:
Windows11 Pro 64bit 23H2 build 22631.4830
Docker Desktop : 4.37.1
Python : 3.9
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